iPS細胞由来顆粒球輸注療法(iPS-GTX)の開発|東京大学医学部附属病院

東京大学医学部附属病院 血液・腫瘍内科
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iPS細胞由来顆粒球輸注療法(iPS-GTX)の開発

担がん患者は免疫能低下により感染症の発症リスクが高く、がんの治療を目的として行う化学療法は血球減少によりそのリスクをさらに増加させるため、感染症ががん治療を行う上で大きな障害となります。とくに高度に顆粒球が減少した症例の感染症は、現在の補助療法をもってしても対応が困難な場合もあり、新たな対策が必要です。顆粒球輸血療法(granulocyte transfusion therapy;GTX)は50年以上にわたって試みられてきている有力な候補ですが、細胞数の制約やドナーの負担の大きさなどから、広く臨床応用されるには至っていません。

我々はiPS細胞から顆粒球を産生し、それを用いた細胞療法(iPS-GTX)の実現を目標としています。遺伝子導入やサイトカイン刺激による培養条件を検討し、顆粒球を速やかに、かつ臨床効果が期待できる十分な量を連日産生することができるシステム構築を目指しています。

本研究が達成されれば、担がん患者、特に血液悪性腫瘍など、強度の高い化学療法を行うことで根治を目指せる疾患の治療において、治療成績を大きく左右する感染症のコントロールに寄与します。その結果、従来の抗菌剤の治療では困難であった感染症コントロールを可能にし、感染症のリスクから治療の適応にならなかった高齢患者に対しても、根治療法の道が開かれることになります。機能的な顆粒球を大量に産生するための基盤技術を発展させ、臨床応用に必要な安定供給系の構築、生体内での有効性・安全性の確認を行い、早期の臨床応用をめざします。

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